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執筆者の写真笠松善光寺 住職

善光寺だより令和2年年末特別号

平素より、当山の教化活動ならびに維持管理にご協力御擁護賜り有難うございます。

今年は、コロナで明けコロナで終わる、大変な一年でした。来年はもう少し穏やかな年でありますようにと、祈るばかりです。

身近な所で、感染された方の話を耳にするようになりました。いつ何時我が身に降り懸かって来るやらと心配ばかりの日々をお過ごしの事と存じ、お見舞い申し上げます。


扨、今年の締めくくりの除夜の鐘ですが、例年とは違う形での実施とします。基本的に僧侶が付きますが、希望の方は申し出てください。一人ずつ消毒しながらの実施とし、いつもお配りしている福飴は省略します。ご了承ください。


年間行事予定

例年通りの法要

五月 八日  花まつり・春季永代経 朝十時始まり

七月十七日  盆施餓鬼 午前8時始まり

八月十六日  送り火 午後6時

十月二十八日 お十夜・秋季永代経 朝十時始まり

智暁講座(8月除く)

毎月8日午後1時半から


お前立本尊ご開帳

来年は丑年、ご開帳の年ですが、信州善光寺では一年延期され、令和四年四月三日から五月二十九日迄開催されます。

名鉄ハイキングでは、沿線お散歩コースとして、名鉄ハイキングの㏋にのみ掲載されます。期間は令和三年一月十二日から二月二十八日迄とのご連絡を頂きました。この期間は当善光寺の御朱印を受け付けようと考えています。詳細はお問合せ下さい。


「コロナ雑感」

今年一年間、コロナによって生活のあり様が随分と変わったように言われています。いや変わらねばならないとの言葉を頂きます。漠然と変わらねばと言われているが、何をどのように変えるのでしょうか?確かに変化は必要でしょうが、過去においても同じように変化をしなければならない時の流れはあったと思います。その時、人はどのように変化を受容したのでしょうか?変化にも基軸があると思いますが、何を基軸に考えたのでしょうか?この頃の私たちの生き方が勝手すぎて、その理由付にコロナを利用しているだけではないでしょうか?

今私たちは何を為し、何処に向かうべきなのでしょうか。


毎日のお常飯で読む経本の一番最初にある言葉は「願」という文字です。私が願うという意味付がされてあります。いつもそのことの意味を考えつつ四十年間過ごしてきました。最近、気が付いてきたのは、願うことの出来る私は「幸せ」なんだな。ということです。そして、その幸せはいつから私の中に醸成されてきたのだろうか?初めから備わっているとは考えられません。私の中に何時頃から芽生えてきたのだろうか?芽生えるためには種まきされていないと、芽生えるための栄養は?いろいろのことを考えながら感じながらお勤めさせていただいています。


色々考えた結果たどり着いたのが、「今が幸せ」ということです。有難いことです。

お参りに伺うご家庭の先に亡くなられた方との思い出に想いを馳せながら、出会いを思い出し乍ら、いつ頃に種蒔きがあったのだろうと、その想いを読経の音に乗せながらお勤めする時この世での同時した幸福を再確認させて頂きます。有難いことです。



編集後記

今年の巣籠以来顎髭を蓄えています。聞かれたら、コロナ終息の願掛けとお答えしています。本当は、自坊の本堂の修繕の完遂を第一に考えての願掛けです。

善光寺に弟子入りしてから五十年になります。私の今までの活動の総決算としての本堂総改修のつもりでいます。

しかしながら、僧侶はお経を読み、その意味を伝え、理解をしていただき幸福を甘受して頂くことが大事と思っています。

最近では、皆さんからのご要望を無条件に受け入れて、信仰生活を歪めてしまうことも黙認してきています。反省しきりですが認めてしまった以上其のままでいきますが、いずれかの時にお話します。


合掌

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